子どものころ、絵の具を混ぜて少ないインクからたくさんの色を作ったことはありませんか?
きっとみなさん経験したことがあるでしょう。私たちは幼い時から色とごく自然に触れ合っていたんですね。
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でも、あの混ぜるという行為にはそれぞれにルールがあって、法則名がついていたのご存知ですか?
大人になった今こそ、子どものころとは違った面から「混ぜる」という行為を見つめてみましょう!
まず、二色以上の色を混ぜ合わせて別の色を作り出すことを混色と言います。混色は大きく二つに分けることができます。
①加法混色(かほうこんしょく)
混色後の色の明るさがもとの色よりも明るくなります。混色後の色の明るさがもとの色の明るさを足し合わせた平均となる混色も加法混色です。加法混色によって無彩色を作ることができる二つの色を補色(ほしょく)と言います。加法混色の中でもさらに三つの分類が出来ます。
同時加法混色
まず二つのライトを重ね合わせ、その重なった部分は両方の光が当たることで明るくなります。これを光の色が異なる二つのライトを同じように重ねて、その部分がもとの色よりも明るい別の色となります。このような色光による混色のことを指す。
上の図にあるR・G・Bは混色になるもとの色のことで、Rは赤/レッド、Gは緑/グリーン、Bは青/ブルーの三色です。同時加法混色ではこの三色のことを加法混色の三原色と言います。この三色はそれぞれ他の二色を混色しても作れない色(=原色)です。
この三原色を使って二色を混ぜ合わせると以下の色ができます。
R+G=Y(黄/イエロー) G+B=C(青緑/シアン) B+R=M(赤紫/マゼンタ)
混色した色がもとの色より明るくなっています。中央は三色が重なり最も明るい白となります。
併置加法混色(へいちかほうこんしょく)
小さな色点を高密度で並べることで起きる混色です。この混色は細かく並んだ複数の小さな点の像が網膜上で混ざり合い、眼で見分けることができなくなる仕組みを利用しています。美術ではモザイク画や点描画として使われています。
継時加法混色(けいじかほうこんしょく)
塗り分けた円盤を高速回転させて新しい一つの色を作る混色です。これを回転混色と言います。短時間で行われる変化を眼が見分けることができなくなったときに、それぞれの色が混色するので、これを継時加法混色と言います。
②減法混色(げんぽうこんしょく)
- 色が異なる二枚のフィルターを重ねて透かして見ると重なった部分は暗い別の色に見えます。このように光がフィルターを透過する際に、それぞれの光が吸収されてもとの色よりも暗い色になる混色のことです。
上の図にあるC・M・Yは混色になるもとの色のことで、Cは青緑/シアン、Mは赤紫/マゼンタ、Yは黄/イエローの三色です。減法混色ではこの三色のことを減法混色の三原色と言います。
この三原色を使って二色を混ぜ合わせると以下の色ができます。
C+M=B(青/ブルー) M+Y=R(赤/レッド) C+Y=G(緑/グリーン)
混色した色がもとの色より暗くなっています。中央は三色が重なり最も暗い黒となります。